美容院をネバーランドに変える方法

お疲れっす!べジ下です。


それじゃ、今日は久しぶりにハゲ流の散髪についてお話しようと思います。


散髪、つまり美容室はハゲにとって避けては通れない地獄の試練です。

そんなただでさえヤバい美容室だけど、特に俺のように世間にハゲを隠して生きている戦闘民族にとっては、綿100%のホワイトブリーフで体重測定に挑むくらいの拷問なんだ。


そこで、今日はそんなハゲにとって最強のストレスである美容室を、

「え?ちょ、ここネバーランド?」

ってくらい行くのが楽しみになる方法を仲間のみんなに伝授しようと思う。


「えっ(^-^;ベジ下さん、ちょっと待って下さいよ。美容室がネバーランドって俺達にのどごし生を6万で売らないで下さいよ(^-^;」

と思ったかもしれないが、心配しないでくれ。


この方法ってのは、難しく考えなくても実はホワイトブリーフのように物凄くシンプルな方法なんだ。

ではいきます。


俺達ハゲが美容室を嫌う理由は、カットの時やシャンプーの時なんかに

「ハゲを人前でさらけ出さないといけない」

ことだと思う。


つまり、普段命に代えて死守している聖地を店員さん、そして他のお客さん達にオープンキャンパスしないといけないってことなんだ。

これは和式トイレでバランスを崩しケツでドアをぶち破って外に転がり出たくらい厳しいことだよね。

でも、1つ考えてみてほしい。


もし、オープンキャンパスにシャンプーしたてのビチョビチョ200%ハゲで行ったとしても、

人が1人もいなければどうだろう?



和式トイレでバランスを崩しケツでドアをぶち破ったところで

外に人が居なければどうだろう?



答えは、「ぜんぜん余裕」だよね。


そう、実は今回の美容室をネバーランドに変える方法ってのは、

「人が居ない美容室に行く」

ってことなんだ。


人が居ないって言っても、もちろん美容師さんは必要だ。

しかし、その美容師さんも「1人」のお店を選ぶんだ。

俺はこのハゲブログで何度か美容室について書いてると思うけど、1年くらい前までは「アトリエ」と名の付くオシャレな美容室に行ってたんだ。

もちろん、店員さんはオシャレな子猫ちゃんばかりで大体7人くらい居たと思う。

それに対してお客さんが5人とかだから、全体で12人ほどの中にハゲ頭をさらけ出しに行ってたんだ。

まぁ、拷問だったわ。


でも、担当の子猫ちゃんがお店を辞めるのをキッカケに俺もその店には行かなくなって店変えたんだけど、それが今行ってる美容師さんが1人しか居ない店なんだ。


美容師さん1人ということは、必然的にお客さんは1人ということになるから、つまり誰の目線も気にする必要がないってことになるんだ。

そう、

パケ放題ならぬ、



ハゲ放題だ。


ソロ美容室の魅力については後ほどお話しようと思うんだけど、今日はせっかくなんで俺がアトリエに行っていた時の思い出でもお話しようと思います。


まず、沢山人がいる美容室で「最大の試練」というのが、勘の鋭い仲間のみんなはもうお気づきかもしれないが、

そう、


シャンプーだ。


ハゲにとって人前でシャンプーをすることは、松崎しげるに日焼け止めを塗るくらい残酷なことなんだ。

特にカットしてもらう子猫ちゃんと、シャンプーをしてくれる子猫ちゃんが別人だった時は最悪だ。


というのも、5、6人の美容師さんがいるような、そこそこデカい美容室には未来のカリスマ美容師を目指す若い見習い子猫ちゃんが必ずいると思う。

高校を卒業して美容学校を出たばかりの、まだ「あどけなさ」が残る子猫ちゃんで、店の中でも先輩子猫ちゃん達に気をつかってグイグイいけない感じの子猫ちゃんだ。


で、そんな子猫ちゃんは決まってシャンプーの練習から入る。

先輩子猫ちゃんがカットしたお客さんをシャンプーさせてもらって、シャンプーの練習をしていくという何ともけなげな見習い修行だ。

でも、将来カリスマ美容師を夢見るその瞳はシャンプー練習のツラさは一切感じられず、いつも希望に満ち溢れて輝いている。


そんな、見習い子猫ちゃんにある日悲劇が訪れた。


そう、


俺のヘッドをシャンプーすることになったのだ。


まだあどけなさが残り夢に満ち溢れ、家ではお父さんやお母さん、そして弟にシャンプーをしてあげて、普段はしまむらH&Mなどに友達と買い物に行って西野カナに憧れる控えめな子猫ちゃんに、

そう、

人生最初の修羅場が訪れたのだ。


その日、俺はいつもように、ともちん(当時俺の担当だった美容師さん)に髪を切ってもらい、次はいよいよ散髪最大の儀式「シャンプー」のところまで工程が進んだ。

いつもなら、そのままともちんがシャンプーをしてくれるんだけど、その日はお客さんが多く忙しかったから、ともちんは他のお客さんの対応に追われ、シャンプーは見習いさんにしてもらうことになった。

その瞬間、「終わった」と思った。


なぜなら、カットしてくれてるともちんは俺のハゲに当然気づいていると思うけど、シャンプーをすることになった見習いの子猫ちゃんはおそらく俺のハゲに気づいてなかったからだ。


「シャンプーさせて下さい(*^_^*)」

見た目高校生の様な、まだあどさけなが残るけがれなき子猫ちゃんが俺に言う。


俺は意識がもうろうとしていたが、もう打つ手がない・・・チェックメイト・・・と腹をくくった。

しかし、どうせなら、


「やれる事はやろう」


という戦闘民族の本能が無意識に表れ、


「あ、お願いしまーす(*^_^*)♪」


と、「見習い大変だよね。でも応援してるよ!頑張ってね(^_-)-☆」という意味をこめて、まだ見習いで不安だらけの子猫ちゃんを優しく包み込む大人のお兄さんをトッピングした。


そして、シャンプー台に移動して座った。


すると、その子猫ちゃんは、

「このお兄さん、凄く落ち着いてる(*´Д`*)何か、向井理小栗旬、妻夫木くんみたい・・・え!?何この気持ち!?これって恋!?」

と、普段あまり接したことのない「大人の男」にすっかり恋をしてしまったのだ。


もちろん、この段階ではハゲはまだバレていない。

しかし、この恋する子猫ちゃんに悪夢が訪れた。


「しっ、失礼しますっ(*´Д`*)」


恋し過ぎでかなり動揺している子猫ちゃんが俺が座るシャンプーイスを倒す。

もうヤケクソになって身を任せる俺。

顔の上に水除けの紙が乗せられる。


プシャーーーーーーーーーーーー!


勢いよくシャワーを出す子猫ちゃん。


そして、横たわる俺の頭にシャワーをかけた。

次の瞬間、




俺の頭がむけた。




「え?」

手が止まる子猫ちゃん。


そんな事はおかまいなしにズルズルにむけていく俺の頭。

もう止まらない。


そして子猫ちゃんの手が震え始めた。

無理もない、

ホイミのようなお兄さんから出てきた生え際は、ギガデインをモロにくらったほどのハゲ具合だったのだから。


ズルズルにむけていく俺のハゲ頭。

さらに、頭皮を擦れば擦るほど抜ける髪。

そしてその抜け毛が子猫ちゃんの手に絡みつく。

もう、まるで呪怨だ。


味わったことのない恐怖にパニックになる子猫ちゃん。


ホイミお兄さんが、実はその辺のおっさんが相手にならないほどの圧倒的ハゲだったという裏切り。

俺は、今から輝く未来へと羽ばたいていく子猫ちゃんに早くも社会の「闇」の部分を見せてしまったのだ。


「くっそ・・・ごめんよ・・・」

俺は自分の情けなさに水除け紙の下で目をギュッとつむり奥歯を噛みしめた。


そして、「小栗旬→実はズルズルハゲの中年」と裏切られた子猫ちゃんは、

しばくように俺のハゲ頭を洗いシャンプーが終わった。


そして、シャンプーイスが起こされる。


ウィ〜ン


正面の鏡に映る俺。

ビチョビチョになってボリュームがゼロになったその姿は、もう人間と思えないほどのもので、

まさに、藻くずが絡まった水揚げされた巨大タコだった。

その瞬間俺の頭の中ではカーペンターズが流れた。


しかし、本当の試練はこれからだった。

シャンプーが終わったら、カットしてもらった席に戻らないといけない。


シャンプー台からカット席までは5メートル程で、2席のカット中お客さんの後ろを通らないといけない。

もちろん、お客さん1人に対して美容師さんもいるから俺の席に戻るまで、最低でも4人の目に会うことになる。


しかもだ。


しかも、その美容室ではシャンプーが終わったら、やまびこ式に「お疲れ様でした」というマニュアルがある。

つまり、この絶望的ズルズルハゲ頭の状態で、店の中全員の注目を引くことになるってわけだ。


俺がシャンプー席を立った瞬間、


「お疲れ様でした(*^_^*)」


と、シャンプーをしてくれた子猫ちゃんが第一声を発した。


そして、1歩踏み出すと同時に店の中にいる他の子猫ちゃんが俺に

「お疲れ様でしたー(*^_^*)」

と死の呪文を浴びせかける。


俺を2度見する客。

意識が遠のく俺。


ボロボロのハゲ頭で「お疲れ様でした!」と言われながら歩くその姿は、

まさに、

「戦から命さながら生還して、村人に敬意を払ってもらうサムライ」

のようだった。


何千人規模の合戦で、相手になったサムライと、刀と刀をぶつけた瞬間お互いの刀が折れてしまい、殴り合いの肉弾戦になった。

そして、スト2並みの殴り合いの中、兜もぶっ飛ばされ、むき出しになった毛をサムライ握力で鷲づかみにされ雑草のようにブチ抜かれた無残な状態だ。


そんな過酷な戦から何とか生きて帰ってきたサムライのように俺は、カット席にたどり着いた。


隣の席には付き合い始め1ヶ月のような新鮮さで会話をするお客の男と子猫ちゃん。

客の男は俺と差ほど年の差もなさそうだ。


しかし、俺と担当の子猫ちゃんはどう見ても

孫とおじいちゃんだった。


俺は隣のヤツとのあまりのギャップに、悔しさを通り越した情けなさでグッと奥歯を噛みしめ、ドライヤーで髪を乾かしてもらい散髪が終了した。


長くなっちまったけど、これが沢山人がいる美容室のストレスです。

俺は、ほぼ毎回これくらいのストレスに耐え抜いてました。

でも、そのストレスが一瞬でなくなったのがソロ美容室なんだ。


ソロ美容室の魅力は、今話したストレスを一切感じないことなんだ。


シャンプーも、


他人の目も、


フサフサのヤツと比較して味わう絶望感も、



ストレス一切無しだ。


俺はこれまで散髪はストレス以外の何者でもなかったけど、ソロ美容室に変えてからは行くのが楽しみなほど前向きになった。

ハゲ頭のサイドがモコってきたら、軽いノリで予約の電話をしてコンビニに行く感覚で美容室に行く。

もう俺の中で美容室は空気の存在となった。

それくらいソロ美容室は最高なんだ。


だから今、美容室行くのにストレス感じてる仲間のみんなは、騙されたと思って是非1度ソロ美容室に行ってみてほしい。

絶対損はしないから。

そして、気をつかわず髪型のオーダーができるから、今よりもっと理想の髪型に近づけると思う。


では、長くなっちまったけど今回のお話はこれくらいだわ。

今日も最後まで読んでくれてありがとね。


ちょっとあったかくなってきたよね。

もう冬も終りかもね。

んじゃ今週も1週間頑張っていこうぜ!

ハゲテェーラ♪

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